アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

Thor: God of Thunder Vol. 4: The Last Days Of Midgard

Thor: God of Thunderシリーズ最終巻です。メインのアーティストがイサド・リビックに戻っています。本巻ではマレキスと並んでジェイソン・アーロン期のソーのシリーズで敵対関係となるロクソンとCEOのダリオ・アッガーとの対立が始まります。

ロクソンを捜査するS.H.I.E.L.D.のエージェント・ロズと協力してロクソンと戦うソーですが、ダリオ・アッガーの狡猾な策略によってアスガルドの神々こそがブロクストンに被害をもたらす元凶とされてしまい、また、マレキスの台頭などの情勢不安もあり、ついにオールマザーはアスガルディアが地球から離れるという決断を下します。また、ガイアとイドゥンはアスガルディアを離れ、ジェーン・フォスターは世界会議に地球の代表として参加するためにアスガルディアに同行することになります。

一方、遠い未来ではキングソーと孫娘たちが寿命の尽きかけた地球でギャラクタスとの戦いを繰り広げます。苦戦しますがゴアのネクロソードを使ってギャラクタスを倒すと共に地球に生命を取り戻すことに成功するのでした。物語はオリジナル・シン後、月面でムジョルニアを持ち上げられないソーのシーンで終わり、いよいよレディ・ソーのシリーズ、そして最終的にウォー・オブ・ザ・レルムスへと続くことになります。

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また、本巻には番外編としてドラゴンのスカブガッグのエピソードも収録されています。

単行本で全4冊と比較的短いシリーズでしたが、ストーリー・アート共に完成度が高く、今後ソーの交代(しかも女性)というさらに大きな展開を見せるシリーズへの前準備までこなすというとんでもないシリーズでした。短い分中だるみ感もなく、マレキスやアッガーという力押しだけではないタイプのヴィランとの戦い(そしてソーが苦杯を舐めさせられる…)も目新しく、とても面白かったです。

以下に各巻のレビューへのリンクをまとめておきます。