アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

スパイダーマン:クローン・サーガ・オリジナル

スパイダーマン:クローンサーガと同時にこちらは流通限定で発売されていたものです。紙版は小プロさんの通販や一部店舗限定での販売、電子版はKindleなどで購入できます。ストーリー的にはステイシーの悲劇の後の出来事で、かつクローンサーガの前日譚に当たるものですが、執筆された時代はクローンサーガよりかなり前で、クローンサーガは90年代、こちらのオリジナルは70年代となります。

クローンサーガの方は原作が長大すぎるのでダイジェスト的な編集になっていましたが、こちらはそういうこともなく、スパイダーマンへの復讐を企むジャッカルとの戦い、死んだはずのグウェンとの再会、そしてクローン・スパイダーマンとの戦いと一連のストーリーが収録されています。クラシックな作品でボリュームも結構ありますが、テンポがよく読みやすいです。ここで戦ったクローン・スパイダーマンがベン・ライリーだったわけですね。なんか死体を始末していたような気がしなくもないですが…。まあ繋がりはそのくらいですし、クローンサーガの方はストーリーを補う解説も充実しているのでこちらを読んでいないと理解が難しいということは特になく、それぞれ単独でも楽しめると思います。

自分はクローンサーガは紙版、オリジナルはKindleで購入したのですが、表紙のデザインが2冊で揃えられているようなので2冊とも紙版で揃えてもよかったかもしれません。

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なお、本作を読むにあたってはステイシーの悲劇も読んでおきたいところです(有名なエピソードですし、他のスパイダーマン作品でも回想シーンなどで触れられることが多いので出来事自体は知っているという方も多いと思いますが)。こちらは小プロさんから邦訳が出ていますし、少し先(2025年10月予定)になりますがアシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクションでも第99号で刊行される予定になっています。