アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

Amazing Spider-Man: The Clone Conspiracy

クローン・サーガの関連作品ということでこちらも読んでみました。時系列的にはスパイダー・バースの後のようで、ピーターはパーカー・インダストリーズの社長になっており、ケイン(スカーレット・スパイダー)や別次元のグウェン(スパイダー・グウェン)、チョイ役ですがシルクも登場します。また、本作のストーリーはスパイダー・ゲドンにも関係してきます。

ストーリーの方ですが、ニューUという企業が開発した治療法に怪しい点を感じたピーターはニューUに潜入し、ジャッカルが再びクローンの研究を行なっていることを発見します。死んだはずのグウェンやヴィランたちも復活しており、さらにジャッカルと思われていた黒幕は実はクローン・サーガのラストで灰になって死んだはずのピーターのクローン、ベン・ライリーだったのでした。ストーリーはわかりやすくアートも綺麗で読みやすいです。

本作は小プロさんから邦訳が出ています。こちらに収録されているThe Clone Conspiracy #1-5だけだとベンの闇落ちの動機やジャッカルを騙るようになった経緯がよくわからなかったのですが、そのあたりはタイインのAmaizing Spider-Man #22で語られていました。邦訳版ではこのあたりは解説書でカバーされているのですが、ストーリー上かなり重要なポイントだと思うので、できればコミックで読みたいところです。

英語版の単行本にはタイインも含めて以下のエピソードが収録されており、500ページ近い大作になっているようです。邦訳版ではこれらタイインのあらすじも解説書でカバーされています。

  • Amazing Spider-Man (2015) #19-24
  • The Clone Conspiracy #1-5
  • The Clone Conspiracy: Omega
  • Silk (2015B) #14-17
  • Prowler (2016) 1-5
  • Material from Free Comic Book Day 2016 (Captain America) #1

The Clone Conspiracy: Omegaを読んだところ、やはりベンは死んでいなかったようです。スカーレット・スパイダーとして復活するのでしょうか。

ベンの生存の経緯はこちらもAmaizing Spider-Man #24で描かれており、どうやらドクター・オクトパスも新たな体を手に入れて生き延びているようです。一応クローン・コンスピラシー本編だけでストーリーがわかるようになってはいるのですが、やはりタイインのうちAmazing Spider-Man #19-24は必読なのではないかと思います。