アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

X・ライブズ・オブ・ウルヴァリン/X・デス・オブ・ウルヴァリン

インフェルノで幕を下ろしたジョナサン・ヒックマンのX-MENシリーズの続編で、ウルヴァリンとモイラを主人公にハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・Xと同様、X・ライブズ・オブ・ウルヴァリンとX・デス・オブ・ウルヴァリンという2つのシリーズが交互に進行することで1つのストーリーが語られるという構成の作品になっています。

ライブズはウルヴァリン、デスはモイラが主人公で、ウルヴァリンの方は最初の方は不明な点が多かったり時間軸を行ったり来たりしたりで混乱するものの、モイラの方はインフェルノから直接繋がるストーリーですし、ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・Xと比べると理解しやすいのではないでしょうか。今回はライブズとデスで絵柄がはっきり異なるのもわかりやすさという意味では良かったです。

とはいえ前提知識はかなり必要で、ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・Xからインフェルノまでの一連の作品はもちろんのこと、ウルヴァリンに関しては前提知識とまでは言いませんが、過去の関連作品を知っているとより理解が深まる描写が多々あります。付属の解説書(Kindleで購入したのですが、解説書部分のページの順番が入れ替わっている箇所がありましたので電子版を購入される方はご注意を…)である程度カバーされているものの、敷居の高さは否めません。

個人的にはストーリーはもちろんですが、ジェーンのヴァルキリーやウルヴァリンズなどの小ネタも含めなかなか楽しめる内容でした。今後のX-MENシリーズの邦訳にも期待です。