アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(122) ニュー・アベンジャーズ:エブリシング・ダイ

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第122号はジョナサン・ヒックマンのインカージョンシリーズの導入編、ニュー・アベンジャーズ:エブリシング・ダイでした。

マルチバースが地球を接点として衝突するインカージョン現象を回避するために秘密結社イルミナティが立ち上がる、というストーリーで、まだ壮大な物語の序盤でよくわからない点も多いのですが、次々と起こるインカージョンから自分たちの地球を守るため、倫理観に苛まれながらギリギリで回避していくスリリングな展開には引き込まれるものがあります。自分はMarvel Unlimitedで英語で読んでいたのですが、ジョナサン・ヒックマンの作品は難しい言い回しが多いのでやはり日本語で読めるのは楽ですね。

また、ワカンダとネイモアのくだりは今後一悶着あるのですが、AVXでの出来事からの流れだったということに本書冒頭の解説を読んで気づきました。

amecomi.hatenablog.jp

マーベル グラフィックノベル・コレクションではこの後インフィニティ、タイム・ランズ・アウト、シークレット・ウォーズと続く一連のシリーズがカバーされるようです。これらは以前ヴィレッジブックスさんから邦訳が出ており、現在は小プロさんから電子書籍で復刊されているのですが、小プロさんのマーベル邦訳撤退に伴い2026年9月末で新規購入ができなくなってしまうようなので、新たにアシェット版で出るのはありがたいところです(アシェット版も入手性は微妙ではありますが…)。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(121) ザ・インヒューマンズ

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第121号はザ・インヒューマンズでした。

ファンタスティック・フォー:カミング・オブ・ギャラクタスで初登場したインヒューマンズですが、その後ソー誌やアメイジング・アドベンチャー誌で単独のエピソードが掲載されていたようです。前半はインヒューマンズのオリジンやマンダリンとの戦いなどのショートエピソード集、後半はマキシマスの策略で記憶を失いサンフランシスコを彷徨うブラックボルトをメデューサ、ゴーゴン、カルナク、トライトンの4人が探し出すというストーリーです。全編通して人類から距離を置いた接した方にインヒューマンズの立ち位置がよく現れていますね。

単独誌ではないこともあって各エピソードが短く読みやすいです。後半のストーリーが記憶を見つけたブラックボルトを見つけたところで終わってしまい、マキシマスを倒すところまでいかないのが残念ですね。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(120) ノヴァ:オリジンズ

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第120号は二代目ノヴァ、サム・アレキサンダーのシリーズの開幕となるノヴァ:オリジンズでした。

冒頭の解説でも触れられていますが、初代ノヴァ、リチャード・ライダーはマーベル グラフィックノベル・コレクションでは第94号として発売されたサノス・インペラティブで帰らぬ人となってしまったのでした。

amecomi.hatenablog.jp

本書では残った元ノヴァである父ジェシーも行方不明となってしまい、父と行動を共にしていたと思われるロケット・ラクーンとガモーラから父のヘルメットを受け継いだサムが二代目ノヴァとなります。父から力を受け継ぎ、今まで誤解していた父の真の姿を理解するというある種王道的なストーリーで、最後はジェシーが生存していることも明かされ、今後の親子の再会も期待させられる締めくくりでした。

ノヴァはいろんなシリーズやクロスオーバーに登場しますが、単独作品の邦訳は初めてなのではないでしょうか。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(119) インクレディブル・ハルク:モンスター・アンリーシュド

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第119号はインクレディブル・ハルク:モンスター・アンリーシュドでした。

1960年代、ハルクが本格的な活躍を見せ始めた頃のシリーズのようで、ページ数の多さと古い作品ならではの文章の硬さや文字の多さ(さらにところどころ翻訳が微妙だったり、セリフの入る吹き出しの位置が違うのではという部分もありますが、アシェットのクラシック作品の翻訳の中ではマシな方かと…)も相まって読むのに結構時間がかかってしまいましたが、内容自体はシンプルに様々なヴィランとの対決の繰り返しなので特に難しいことはなかったです。

ハルクで戦っている最中にバナーに戻ってしまいピンチになったり、逆にバナーでピンチに陥ったタイミングでハルクに変身して危機を乗り切ったりと、ハルクの変身ギミックを活用した展開が多く、バナーの苦悩やハルクの孤独、他の登場人物や敵の中にもハルクを理解しようとしたり、逆にハルクを利用しようとしたりするキャラクターがいるのもハルクのストーリーにおける普遍的な要素を感じますね。最後のインヒューマンズのエピソードではマキシマスに騙されて反乱の片棒を担がされたうえにインヒューマンズにも攻撃されたりとさすがにハルクが可哀想になってしまいました。

本書の多くのエピソードでアートを担当しているマリー・セヴェリンはコミック業界における女性アーティストのパイオニア的存在だそうで、そういう意味でも注目の作品なのだそうです。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(118) シルバー・サーファー:ニュー・ドーン

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第118号はダン・スロットによる2014年のシルバー・サーファーのシリーズの#1-5とAll-New Marvel Now! Point Oneを収録したシルバー・サーファー:ニュー・ドーンでした。

シルバーサーファーが地球人の少女ドーンと新たな旅に出るシリーズの幕開けが描かれています。シルバーサーファーの作品はアートが素晴らしいものが多いですが、この作品もマイク・オールレッドのポップかつカラフルなアートが特徴的です。このシリーズはストーリーの評価も高いようなので続きも読んでみたいと思いました。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(117) アベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォー

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第117号はクリーとスクラル因縁の星間戦争を描くアベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォーでした。

大枠ではクリーとスクラルの星間戦争に地球が巻き込まれるというストーリーなのですが、古い作品ということもあって展開がかなり破茶滅茶で初見ではなかなか理解が追いつきませんでしたw 当初は地上でクリー(ロナンやセントリー)やスクラルとのいざこざが繰り返されるのですが、その中でマーベル、ワンダ、ピエトロはスクラルに、リックがクリーに拉致されてしまい、アベンジャーズは宇宙に救出に向かいます。最終的にはロナンからクリーの支配権を取り戻すためのスプリーム・インテリジェンスの計画(?)によってリックが謎の能力(?)に目覚め、クリー、スクラル共に無力化され戦争が終結する、という流れでしょうか。

この流れの中で地上でのロナンとの戦いが世間の明るみに出たことでアベンジャーズが糾弾されるのですが、民衆を煽動したのは実はスクラルの仕業だったり、ブラックボルトを追放してインヒューマンズを率いるマキシマスが実はクリーと繋がっていたりなど、地球にクリーとスクラルがすでに入り込んでいたこと、また、その一部はスプリーム・インテリジェンスの計画の一端だったことも明かされます。行き当たりばったりだったり力技が目立つ展開や、アントマンがヴィジョンの体内に入って助けたりなど本筋とあまり関係なさそうなエピソードが入ったりするあたりも時代を感じますね。

こちらは以前ヴィレッジブックスさんから通販限定で邦訳が出ていたようです。現在は小プロさんから電子書籍で復刊されていますが、小プロさんのマーベル邦訳撤退に伴って9月末で購入できなくなってしまうようです。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(116) アベンジャーズ・ワールド

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第116号はジョナサン・ヒックマンのアベンジャーズ・ワールドでした。

こちらはジョナサン・ヒックマンが描く、シークレット・ウォーズまで続くコズミック系アベンジャーズの導入となるストーリーで、火星からバイオボムを撃ち込んでくるエクス・ニヒロに当初は映画版アベンジャーズのメンバーで挑むのですがあっけなく返り討ちにあい、トニーとキャップが兼ねてより計画していたアベンジャーズ拡大計画が実行されるというものです。正直本作だけ読んでもまったく面白くないと思うのですが、ここからストーリーを追っていくにしても、最低限以下の作品を読まなくてはなりません(しかもインフィニティとタイム・ランズ・アウトはそれぞれ三分冊になるほどのボリュームです)。

ただ、マーベル グラフィックノベル・コレクションではラスト・ホワイトイベント以外はカバーされるようなので、ストーリーは概ね押さえられるのではないかと思います。また、以前ヴィレッジブックスさんからヒックマンの一連のシリーズ含めて邦訳が出ており、小プロさんから電子初期として復刊されていますので、ラスト・ホワイトイベントだけこちらでカバーするのもありかもしれません。

自分はインフィニティとシークレット・ウォーズはヴィレッジブックスさんから出た邦訳を持っているので結構ダブりが出てしまうのがつらいところです。当初日本語版のマーベル グラフィックノベル・コレクションの刊行予定は100号までで、その中にはこれらのクロスオーバー作品は含まれていなかったのでヴィレッジブックスさんのアメコミ邦訳撤退の報を受けて慌てて買い揃えたのですがw

それ以外の作品についてはMarvel Unlimitedで一通り読んだのですが、ヒックマンの作品はそもそも話が複雑ですし、文章も難しくて英語で読むのはなかなか大変でした…。