アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(100) マーベル・スーパーヒーローズ:シークレット・ウォーズ Part 2

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション、当初終了予定だった第100号はマーベル・スーパーヒーローズ:シークレット・ウォーズ Part 2でした。

Part 1ではビヨンダーに召喚されてバトルワールドで戦いを繰り広げるヒーローとヴィランたち、さらにはギャラクタスまでも絡んできましたが、Part 2ではドゥームがギャラクタスの力を奪いビヨンダーを倒そうと試みます。Part 1(からPart 2の途中まで)は背景も不明なまま局面の展開が続き、正直若干ダレる感じもありましたが、ドゥームが行動を起こしてからは怒涛の展開で面白かったです。シークレットウォーズ後の展開の解説や当時の玩具の事情など、巻末の付録も充実していてかなり満足度の高い一冊でした。

なお、Part 1の記事でも書きましたが以前ヴィレッジブックスさんから出ていた邦訳が小プロさんから電子書籍として復刊されています。おそらく翻訳はこちらの方が良いのではないかと思いますので、マーベル グラフィックノベル・コレクションを集めていない方はこちらの方がよいかもしれません。

X-MEN:ヘルファイア・ガラ/フォール・オブ・X

流通限定での販売がメインとなりつつあるクラコア期X-MENシリーズの邦訳ですが、三回目のヘルファイア・ガラは一般販売となりました。今回はすでに英語で原作を読んでいたのでストーリーは把握していたのですが、X-MENを選ぶ投票直後にニムロッドが乱入し…という展開です。これまでも不穏な空気が漂っていたクラコアですが、このイベントを機に崩壊し、フォール・オブ・Xへと続いていくようです。

メインとなるヘルファイア・ガラのエピソードは前半半分ほどで終わり、後半は今回X-MENに選出されることになる各キャラクターの前日譚的なエピソード集、そして今回のガラと密接に関わるアイアンマンのエピソードが収録されています(エマとフィスクは何をしていたのか覚えておらず…)。ガラは各キャラクターの衣装も魅力ですが、他誌も含めて様々なキャラクターのバリアントカバーも掲載されています。

しかしあれだけ大規模で華やかで、未来への希望に満ち溢れていただったガラが、今回はあっさり悲惨な展開で終わってしまうのは諸行無常感が凄いですね…。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(99) スパイダーマン:デス・オブ・ザ・ステイシーズ

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第99号はスパイダーマン名作中の名作デス・オブ・ザ・ステイシーズでした。

内容については最早説明不要と思いますが、ストーリーは大きく前半のAMAIZING SPIDER-MAN #88-92と後半のAMAIZING SPIDER-MAN #121-122に分かれており、その間の動向については文章での簡単な解説が入っています。古い作品ですが読みやすいですし、映画アメイジングスパイダーマンでもお馴染みの超有名エピソードなのでマーベルコミックの入門としても最適だと思います。このあとの展開も気になる引きになっています。

こちらは小プロさんからも邦訳が出ています。紙版はAmazonでも中古しかないですが、電子書籍が購入できます。アシェット版より安価ですし、日本語解説も付いていると思いますのでマーベル グラフィックノベル・コレクションを集めているのでなければこちらの方が良いかもしれません。

イモータルX-MEN Vol.3:不和

イモータルX-MENシリーズの続編ですが、今回も流通限定での発売です。

シンズ・オブ・シニスター後、シニスターに汚染されていたチャールズ、エマ、ホープエクソダス投票権を失い、さらにはコロッサスの裏切り、ショウやマザー・ライチャスの暗躍などによってクラコアの評議会は壊れていきます。最終的にダグの提案で評議会は解散され、ヘルファイア・ガラ/フォール・オブ・Xへと続いていくようです。

今回は話も比較的わかりやすく、展開としても面白かったです。ずっと不穏な空気が漂っていたクラコアですが、いよいよ終焉の序章が始まったという感じがあります。来月発売のX-MENヘルファイア・ガラ/フォール・オブ・X(こちらは一般販売のようです)も楽しみです。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(98) アベンジャーズ:ザ・コルヴァック・サーガ

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第98号はアベンジャーズ:ザ・コルヴァック・サーガでした。

コルヴァックはもともと未来の世界でコンピュータ技術者でしたが、バドゥーンという異星人に半機械の体に改造されてしまい、ヴィランとして未来のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと対立していたようです。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは現代からワープしたソーの助力もあってコルヴァックを撃退することに成功するのですが、コルヴァックは現代に逃亡し、現代の地球で少年として暮らしているアストロ・ヴァンスを殺すことで未来でのガーディアンズ・オブ・ギャラクシー設立を阻止しようとします。

これに対し、現代のアベンジャーズは未来からコルヴァックを追ってきたガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと共にコルヴァックを探し出そうとするのですが、ウルトロンやコレクターなど様々な障害が立ち塞がり、またアイアンマンとキャプテン・アメリカの不和や、ガイリッチにアベンジャーズの特権を剥奪されてしまうなど内部的な問題にも悩まされます。

この作品はコルヴァックのドラマがメインだと思うのですが、冒頭のガーディアンズ・オブ・ギャラクシー&ソーとの戦いとの落差が激しかったり、コルヴァックが悪というわけではなかったというのも初見では読み取るのが難しくてちょっとあまり感情移入はできなかったです。

コルヴァックは最近だとIron Man (2020–2022)のシリーズで再登場しており、こちらはKorvac Saga IIとも呼ばれているなので、こちらも読んでみたいですね。

マーベル・コミックのすべて

2万7000冊のマーベル・コミックを読破したという著者ダグラス・ウォークさんによる超ボリュームのマーベル・コミック解説書です。結構前に購入していたのですが、分量が凄まじいので読むのにかなり時間がかかってしまいました。

膨大なマーベル・コミックの歴史の中からスパイダーマンX-MEN、ソー、ブラックパンサーや一部のクロスオーバーなど主要なトピックを厳選し、重要な号と共にその歴史を辿るという形で構成されています。また、各章の間には間奏と題してちょいネタ的なコンテンツも収録されています。全600ページですが、本文は400ページほどで、残り200ページほどは付録のマーベル・ストーリー要約集と脚注(日本語版独自に追加されている注もあり)および索引となっており、脚注と索引だけでも180ページという異常な分量です。内容も分量もとにかく異常としかいいようがありません。

ただ、解説書とはいえ、初心者の入門用におすすめできるかというとかなり厳しい気はします。自分の場合、ところどころ読んだことのあるエピソードがあるので、なるほど、と思いながら読み進めることができましたが、何も取っ掛かりがないと読んでいてまるで意味不明な状況に陥りかねない内容だと思います。初心者の方はむしろ最初は付録のマーベル・ストーリー要約集から読み始める方がよいのかもしれません。本文も最初から通して読むのではなく、気になる章だけを読むという読み方でも良いのではないかと思いますし、本書で触れられているコミックを一部でも読んで再び戻ってくると新たな発見があるのではないかと思います。

原著はこちらのようです。日本語版で追加されている内容がないからというのもあると思いますが、分量は400ページ弱に収まっているようです。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(97) フィア・イットセルフ Part 2

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第97号は92号のフィア・イットセルフ Part 1の後半となるフィア・イットセルフ Part 2でした。今回はFear itself #4-7に加えてキャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソーそれぞれのエピローグとなるFear Itself #7.1-7.3のうち、#7.1が収録されています。

Part 1のラストでバッキーがシンに殺されてしまい、地球陣営はアイアンマン、ソー、キャプテン・アメリカビッグスリーも戦線に加わるものの状況は絶望的、前線で戦うキャプテン・アメリカはサーペントにシールドを破壊されてしまいます。一方、アイアンマンはオーディンに掛け合ってサーペントのハンマーに対抗するための武器を造り上げ、状況を立て直します。そしてソーは自分がサーペントと戦うと両者が死ぬという予言を知りつつ地球人と共に戦う道を選び、予言通りサーペントを倒し自分も命を落としてしまうのでした。これにショックを受けたオーディンは旧アスガルドに引きこもってしまいます。

エピローグではシンが生き延びていることが判明したり、ハルクがバナーと分離したりするほか、Fear Itself #7.1ではバッキーが実はフューリーの最後のインフィニティフォーミュラの力で生き延びていたことが明かされます。バッキーはこの後ウィンター・ソルジャーに戻るようです。

なお、アイアンマンが武器を造るためにオーディンに頼みに行くくだりはこちらのアイアンマンのタイインで描写がありました。こちらにはFear itself #7.3も収録されています。

amecomi.hatenablog.jp

また、本作には収録されていませんが、ソーのエピローグとなるFeat itself #7.2ではソーが火葬された炎から偽の雷神タナルスが登場します。火葬までされたのに、このあとタナルスのギャグっぽいエピソードで割とあっさりソーは復活するんですよねw

amecomi.hatenablog.jp

なお、ヴィレッジブックスさんから出ていた邦訳は1冊にまとまっているものの、Fear itself #7.1は収録されていないようです(Part 1に収録されていたエピソードの中ではFear Itself: The Worthyも収録されていません)。単純に収録範囲が広いということもありますが、#7.1があるかどうかでだいぶ後味が違うので、ここは珍しくアシェット版の方がオススメできる作品かもしれません。