アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

スパイダーマン:クローン・サーガ

スパイダーマンのクローン・サーガの日本独自編集版とのことで、数年に渡るベン・ライリー絡みのエピソードを抜粋したものになっています。これは紙で買っておきたいと思い書店で購入しましたが、凄まじい厚さ(460ページ!)かつエピソード間のストーリーは文章で補足されていることもあり、読み切るのにかなり時間がかかってしまいました。

エピソード間のテキストの分量が結構ある上にこれを読まないとストーリーが繋がらないのでどうしてもブツ切り感は否めませんが、これは原作の分量を考えるともう致し方のないところで、クローン・サーガのベストエピソード集と割り切って読む必要があると思います。とはいえ、テキストの解説で当時の他誌とのクロスオーバーの状況等、コミックを読んでいるだけではわからない情報が補足されていたりもします。

いずれにしてもこれだけの分量を一冊にまとめるのは並大抵の仕事ではないことは容易に想像できます。お値段もなかなかですが、個人的にはかなり満足度の高い一冊でした。

なお、同時に本作の原点と言われる70年代のクローン・サーガの邦訳がクローン・サーガ・オリジナルとして店舗限定で発売されています。小プロさんのWebサイト以外では通販も不可ですが、電子版はあるのでKindleなどで読むこともできます。