アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベルグラフィックノベル・コレクション(35) スパイダーマン:ブルー

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第35号はスパイダーマン:ブルーでした。

ピーターから今は亡き恋人のグウェンへの独白するという形の作品で、グリーン・ゴブリン、リザード、ライノー、バルチャー、クレイブンといったヴィランとのバトルも交えつつ、ピーターがグウェンと恋に落ちるまでが描かれます。ただ、これらは全てラスト3ページのための布石と言っても過言ではないです。グウェンがどうして死んでしまったのかが作中で描かれていない点も含めて(それだけ有名なエピソードということでもありますが)とてもうまい構成の作品だなと思いました。ピーターとグウェン、MJの関係がストーリーのメインなのでバトルは基本的に脇役でだいぶあっさり気味なのですが、前述の通り有名なヴィランも多く登場するので満足度は高いのではないかと思います。

なお、本作は2014年に小プロさんから邦訳が出ており、Kindle版もあります。

また、本作は色をテーマにしたスーパーヒーローの初期を描くシリーズの一部だったそうで、当時同じくジェフ・ローブティム・セイルの手によってデアデビル:イエロー、ハルク:グレイとの3部作だったようです。また、その後4作目としてキャプテン・アメリカ:ホワイトも制作されたそうです。これらも小プロさんから邦訳が出ています。