アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

Thor Vol. 1: God Of Thunder Reborn (Thor (2018-2019))

引き続きジェイソン・アーロン期のソーのシリーズを追いかけていきますが、ジェイソン・アーロン期のソーはウォー・オブ・ザ・レルムスまでなのでオンゴーイングシリーズとしてはこのシリーズが最後になります。2007年のストラジンスキ期から12年分を追いかけてきたので長かったですね…。今回からアートがマイク・デル・ムンドに代わり、イメージが大幅に変わっているのですが、サイケデリックな感じで好き嫌いが分かれる絵柄かもしれません。

前シリーズでムジョルニアが消滅しジェーンもソーの力を失ってしまい、今作から再びオーディンソンが主人公に戻るのですが、ムジョルニアの代わりに大量のハンマーを使うようになっています。もちろん各ハンマーはムジョルニアほどの力はないので強敵と戦うとすぐに壊れてしまうのですが、とにかく数で勝負という感じです。大量のハンマーを作った側から壊されてしまうドワーフたちが気の毒ですw

マンゴグの襲来によってアスガルディアが破壊されてしまったため旧アスガルドに戻ったアスガルドの民ですが、9つの世界にマレキスの脅威が迫る中、ビフロストも破壊されてしまったため他の世界と行き来できない状態になってしまっていました。そんな中ミッドガルドのソーの元にロキが現れ、自分の魔法でビフロストを使わずに他の世界へ移動できると持ちかけ、戦いが迫るニフルヘイムへ向かいます。そこで出会ったのはこれまでの戦いで命を落としてしまったバルダー、カルニラ、ティール、そしてヘラでした。

マレキスに加担しニフルヘイムに侵攻するサーターの娘シンドルに対抗するため、ロキの提案によってヘラとバルダーの結婚が成立しそうになりますが、そこにThe Unworthy Thorでヘラと手を組んだサノスが現れ、さらにシンドルの軍勢も現れ混戦になります。サノスはヘラに別れを告げに現れただけで去ってしまいバルダーたちは劣勢に立たされてしまいます。しかしそこにロキによって刺されてヴァルハラに向かっていたソーがバルキリーたちを連れ戻ってきて形成逆転し、なんとか勝利を収めます。また、バルダーの代わりにカルニラがヘラの結婚することになり、バルダーは現世に蘇ることになります。

なお、この単行本に収録されているThor (2018) #5〜#6は未来で地球を復活させたキング・ソー(Thor: God of Thunder Vol. 4: The Last Days Of Midgard参照)が他の生命を探しに宇宙に旅に出たのちに出会ったフェニックスフォースを得たウルヴァリン、そして地球に帰還したドゥームとの戦い、そしてゴアのネクロソードをエゴから奪って復活するロキが描かれています。

サノスとヘラの伏線回収はやや期待外れでしたが、キング・ソーとの連動や、バルダーやティールなどジェイソン・アーロン期以前に命を落としてしまいしばらく出番のなかったキャラクターもうまくストーリーに絡めてきたなぁという印象です。