アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

King Thor

ジェイソン・アーロン期のソーのフィナーレを飾るミニシリーズで、Thor Vol. 3: War's End (Thor (2018-2019))のラストで未来に帰還したキングソーとネクロソードの力を得たロキとの戦いから始まるのですが、その戦いの中でネクロソードの中で生き続けていたゴアが復活します。

ゴアはジェイソン・アーロン期のソーで登場した最初のヴィランかつ、その後もオリジナル・シンでソーがハンマーを持てなくなる原因になったりなどシリーズを通して大きな影響を与えてきました。アートも当時God of Thunderを担当していたイサド・リビックとなっており、最終章にして原点に戻るというジェイソン・アーロン期のソーのエンディングに相応しい作品になっています。

7年間という長期の連載期間の中で、3つの年代のソー、ハンマーを持てなくなってしまうという衝撃の展開、そして女性ソーの登場など多くの斬新なアイデアを投入し、しかもそれらをわかりやすいエンターテイメントとして成り立たせつつ、全て消化し切るというとんでもない離れ業をやってのけたジェイソン・アーロンにただただ驚くばかりで、ここまで読んできてよかったと思わされるシリーズでした。