アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第42号はキャプテン・ブリテン:クルックド・ワールドでした。
キャプテン・ブリテンの邦訳というのは見たことも聞いたこともないのですが、実はこれが初めての邦訳なのではないでしょうか。本作はDCのウォッチメンなどで有名なアラン・ムーアがマーベルで唯一執筆した作品とのことでそういう意味でも貴重です。賛否両論あるマーベル グラフィックノベル・コレクションですが、このキャプテン・ブリテンを含め、恐らくこのシリーズでなければ絶対に邦訳は出なかったと思われる作品も多いのでその点だけでも有難いですね。近い時期に邦訳が出たX・オブ・ソーズでサターナインやキャプテン・ブリテンが重要な役回りをしていたのでタイミング的にもちょうど良かったかもしれません。
ストーリーは別のユニバースからやってきたフューリーという殺戮ロボットとその制作者であるジャスパーズとの戦いが中心になるのですが、陰で見守る(?)マーリンや、失脚して逃亡するサターナイン、同じく別のユニバースからやってきたキャプテンUKなども絡む複雑な展開です。ストーリー自体は面白いと思うのですが、なかなか奇抜な作風で、話が途中から始まるのもあり、ちょっと難しかったです。