アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(47) バトル・スカーズ

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第47号は初邦訳のバトル・スカーズでした。

巻頭の解説によると時期的にはフィアー・イットセルフの後の話のようで、米軍兵士であるマーカス・ジョンソンが母の死の真相を突き止めるためにタスク・マスターを追うところから物語が始まるのですが、黒幕であるオリオンの狙いはフューリーの息子であるマーカスが持つインフィニティ・フォーミュラで若返ることでした。ゲストとしてデッドプールなども登場します。

事件の後、マーカスと友人のチーズは顔を変え、ニック・フューリー・ジュニアとフィル・コールソンとしてS.H.I.E.L.D.のエージェントとして働くことになります。アルティメットユニバースのフューリーはサミュエル・L・ジャクソンをモデルにしており、MCU映画でも彼がフューリーを演じていますが、本作によってプライム・アースでもサミュエル・L・ジャクソンの顔をしたフューリーが登場することになったようです。

一般人である(と本人は思っている)マーカスの視点で物語が進んでいく点、デッドプールも参戦してのアクションシーン、フューリーの過去、そしてエンディングでの驚きの転身など、短いながら面白い作品でした。地味というか、メジャーなスーパーヒーローが活躍する作品ではないのでこれもマーベル グラフィックノベル・コレクションでなければ日本語では読めなかった作品かもしれませんね。