アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第9号はウルヴァリンでした。1982年に刊行されたウルヴァリン初のミニシリーズとのことです。古めの作品ではありますが、ページ数も控えめですし、80年代ということでコマ割りも大きく比較的読みやすいです。
ストーリーは恋人のマリコを追って日本に渡ったウルヴァリンがマリコの父親シンゲン率いるハンドという暗殺集団から狙われ、シンゲンにこっぴどくやられるのですが、ユキオという謎の女性に助けられ…というものです。クラシックな絵柄や勘違い日本全開な感じなど時代を感じる部分もありますが、ウルヴァリンの人間ぽさやユキオの二面性、ショートシリーズならではの短いながらメリハリの効いたストーリー展開など、出来の良い映画を見ているかのような名作でした。
今回収録されているのはWOLVERINE #1-4なのですが、ヴィレッジブックスさんから後日談であるUNCANNY X-MEN #172-173も収録した邦訳が出ていたようです。ヴィレッジブックスさん撤退前でも見かけたことはなかったので現在ではかなり入手困難なのではないかと思います。