アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(5) ヴェノム

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第5号はヴェノムでした。ヴェノムといっても本作で登場するのは映画でもお馴染みのエディ・ブロックではなく、戦争で両足を失ったフラッシュ・トンプソンがアメリカ政府のエージェントとして活躍するエージェント・ベノムで、このアシェット版が初邦訳のようです。

本作を読むまでエージェント・ベノムについては知らなかったのですが、これまでのヴェノムのイメージと違ってとても面白かったです。一度の融合は48時間まで、制御が効かなくなったらキルスイッチを押されてしまうなど、大きなリスクを負いながらもミッションを遂行します。戦闘スタイルも、凶暴化するとヴェノムの本性が現れれるのですが、元軍人ということで通常は銃器を多用するなど新鮮です。

ストーリー的にはミッションに巻き込まれてしまった恋人ベティをスパイダーマンの協力もあり無事救出したところで終わるのですがハッピーエンド感は全くなく、フラッシュとしての苦悩とエージェントとしての崖っぷち巻、早晩行き詰まりそうな未来しか見えません。果たしてこの後どうなってしまうのでしょうか…。