アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

シビル・ウォー

ヴィレッジブックスさんからタイイン含めて邦訳が出ていたシビル・ウォーですが、映画公開に合わせて安価な普及版も発売されていたようです。こちらの普及版の中古品がブックオフで500円で売っていたので思わず購入してしまいました。

本文は通常版と同じですが、表紙のデザインが異なるのと巻末のバリアントカバー集が削除されているようで、価格は通常盤が3,520円に対し1,850円とかなりお手頃価格だったようです。映画をきっかけに原作のアメコミにも興味を持って欲しいというプロモーションだったのでしょう。本作以外にもスパイダーバースなどいくつかのタイトルで普及版を出していたようです。

肝心の内容の方ですが、映画同様、超人登録法を巡ってアイアンマンとキャプテン・アメリカが対立し、2人を中心に二分されたスーパーヒーローの勢力が内戦状態に陥ります。最終的にキャプテン・アメリカは投降し、物語はデス・オブ・キャプテン・アメリカへと続きます。ボリュームはさほどでもないのですが、ストーリーはその中で二転三転しながらも駆け足感はありません。タイインでフォローされる部分も多いとは思いますが、本作だけでも十分満足できる一冊だと思います。

普及版であれば価格的にも手を出しやすく、MCUの映画作品から興味を持った方が初めて読むアメコミとしてもおすすめですが、ヴィレッジブックスさんの出版事業撤退で今後は入手が難しくなってしまいそうなのが残念なところです。

なお、アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクションでも第45号として本作が発売されています。例によって解説書が付いていなかったり、翻訳が微妙だったりする部分はありますが、巻末に独自のシビル・ウォー誕生の経緯や、アーティストのスティーブ・マクニーヴンの解説といった独自コンテンツが掲載されています。