アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(54) ウルヴァリン:ウェポンX

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第54号はウルヴァリンにアダマンチウムが移植されたウェポンX計画の経緯を描いたバリー・ウインザー=スミスの90年代の名作、ウルヴァリン:ウェポンXでした。

ダークなストーリーでアートもかなりハードボイルドというか、非人道的・グロテスクな描写もあったりするので人を選ぶ部分はあるかもしれませんが個人的には面白かったです。分量はさほどでもないのですが、ストーリーに無駄がなく濃厚ですし、途中のドンデン返しからのさらにドンデン返しでまるで映画を見ているような感じでした。また、巻末の解説の中では教授が電話で話していた相手に関するある事実が語られていたりと本文だけでなくこちらも必読です。

しかしウルヴァリンは単独シリーズでは大体悲惨な目に会って本当に不憫です…。

なお、本作は90年代に小プロさんから邦訳が出ていたようです。今でも適価での中古品の入手が可能なようですが、1995年発売とさすがに古いもので状態の劣化もあるでしょうから今から読みたいという方は今回のアシェット版が良いかもしれません。