アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(53) シー・ハルク:シングル・グリーン・フィメール

アシェットのマーベル グラフィックノベル・コレクション第53号はシー・ハルク:シングル・グリーン・フィメールでした。

アベンジャーズの一員として活躍する傍ら弁護士としても活躍するシーハルクですが、勤務していた弁護士事務所を解雇されてしまい、ライバル事務所でシーハルクではなくジェニファー・ウォルターズとして働くことになります。弁護士ドラマのように1エピソードに1つずつ事件を解決していく形式で小気味よく進みますし、特に前半のジュアン・ボビーロのアートはスッキリしていて読みやすいのですが、最後の2エピソードは連作でアートも別の方でアメコミ感が強くなっています。ストーリー的にも法廷メインではなく少し毛色が違う感じです。個人的にはずっと前半の感じが良かったかなと思います。

なお、翻訳が微妙なことで定評のあるマーベル グラフィックノベル・コレクションですが、本作はトップクラスにいい感じの翻訳だと思います。

ドラマシリーズにあわせて小プロさんから邦訳が出ていました。アシェット版では本作のみですが、小プロさんからは続編のスーパーヒューマン・ロウも出ています。どちらも表紙は日本語版オリジナルのようです。値段は高めですが、きちんとシリーズの最後まで読めますし、日本語解説が付属することも考えるとマーベル グラフィックノベル・コレクションを集めている方以外はこちらを買った方がよいかもしれません。