アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

Civil War: Amazing Spider-Man

今更ですが、シビルウォーのタイインを地道に読み進めています。

今回はシビルウォー本編でも重要な役割を果たすスパイダーマンのシリーズで、ストーリー的にはロード・トゥ・シビルウォーで超人登録法の成立にいったん時間稼ぎに成功したと思われた後、シビルウォー本編冒頭でのスタンフォードでの事件で状況が急変したところから始まります。当初は超人登録法に賛同するトニー陣営に付き正体を公表するピーターですが、その葛藤が描かれています。

シビルウォー本編ではゴライアスがクローン・ソーに殺されたことでトニー陣営を離れる決断をしたように描かれているピーターですが、こちらではむしろネガティブゾーンの監獄を見たことが大きな要因であったように読めます(読み返したところ、本編でもトニーとの戦闘時にネガティブゾーンへの言及はありましたが)。また、トニーとの戦闘の描写や、その後逃走中にジャック・オーランタンとジェスターにボコボコにされているところをパニッシャーに助けられるくだりがなく、ジョニー(ヒューマントーチ)からのメッセージを見てキャップに会いに行くなど、本編とはいまいち辻褄があわない部分もあります。

最後はシビルウォー終結後、フィスクの差金でピーターを狙った銃撃が誤ってメイおばさんに当たってしまい、スパイダーマン:ワン・モア・デイへと続きます。

以下はヴィレッジブックスさんから出ていた邦訳版です。中古であれば現在でも入手はさほど難しくなさそうですが、シビルウォーのタイインはなにしろ数が多いので全部集めるのはなかなか大変そうです。しかし当時シビルウォーの邦訳でタイインを網羅した展開がされていたのは驚きです。そもそもシビルウォークラスの作品が出てこないというのもありますが、今後このレベルの水平展開はもう期待できないのでしょうね…。