アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

マーベル グラフィックノベル・コレクション(4) アルティメッツ:スーパーヒューマン

MCUにも大きな影響を与えたというアルティメッツシリーズ第一作の前半部分です。

アルティメッツ=リアル路線のアベンジャーズという感じで他の作品とは世界観を共有しないパラレルワールド的な作品です。アイアンマンのアーマーのデザインも違いますし、フューリーもサミュエル・L・ジャクソンをモデルにリニューアルされています。これはマーベル側が映画化を考えていてサミュエル・L・ジャクソンにフューリー役を演じてもらいたいと考えていたことからこのようになったそうです。

前半部分である本作ではアルティメッツのチームアップが描かれていますが、ブルース・バナーとハンク・ピム、二人の科学者がチーム内で起こすトラブルが大きな見どころになります。どちらもなかなかのダメ人間っぷりを見せてくれます。アートは美麗で解説にもある通り見せ方もまるでハリウッド映画のようで迫力があるのですが、女性キャラ(昔のアメコミあるあるですが、特にジャンはアジア系というのもあるかもしれません)にかなり癖があるのが難点といえば難点でしょうか。

マーベル グラフィックノベル・コレクションは続き物が連続で出ないという難点があり、本作の発売が2022年3月の第4号、後編のホームランド・セキュリティの発売が2022年11月の第21号と実に8ヶ月も間が空いていました。とはいえ続編まで1年以上空くケースもあるのでこれはまだマシな方だったりします。

なお、本作は小プロさんからも邦訳が出ています。こちらは一冊に前後編が収録されているようです。マーベル グラフィックノベル・コレクションを集めているということでなければこちらを購入する方がよいかもしれません。