アメコミ読書ブログ

主にマーベルコミックについて、邦訳から原書まで、読んだものを紹介します。

シークレット・エンパイア

インフィニティ〜タイム・ランズ・アウト〜シークレット・ウォーズで宇宙規模まで壮大に話を広げたマーベルの大作クロスオーバーシリーズですが、今回は後シビル・ウォーIIに続いて地球が舞台のリアル路線で、ヒーロー同士(と言っていいのか?)の戦いという点も共通です。

ストーリーとしては前後編の2冊できれいに完結していますが、今作の前段でもあるロード・トゥ・シークレット・エンパイアも邦訳が出ているのでできれば読んでおくといいと思います。ロード・トゥ・シークレット・エンパイアは単品のキャプテン・アメリカ作品としても面白いのでオススメです。また、シークレット・エンパイアは若干ですがシビル・ウォーIIと関連する部分もあるのでこちらも読んでおくとより楽しめると思います。

個人的にはこれまでのジョナサン・ヒックマンの壮大なスペースオペラよりもこういったリアル路線の話の方が好みなのですが、残念ながらこのシークレット・エンパイアではアーティストの1人であるアンドレア・ソレンティーノさんの絵柄が強烈に合いませんでした。1巻でも2巻でもかなりの分量を担当されているのでちょっと厳しかったです。アメコミ初心者の方には絵柄の点でおすすめしづらいかもしれません。また、ヴィレッジブックスさんの出版事業撤退によって現在は新品の入手が難しくなっているようです。

2巻の巻末にはタイイン誌の一覧と解説があるのでここを起点にMarvel Unlimitedで関連誌を読んでみたりすると面白いかもしれません。ソー(オーディンソン)がなぜキャップ側に付いていたのかといったあたりはちょっと気になるところですね。